猛威を振るう新型コロナウイルス、ヘルスケア業界への影響は?エキスパート6人に聞く

2020.03.27 業界分析

世界的に蔓延する新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受け、産業界では事業の停滞が避けられない状況となっています。しかし一方で、この危機の中で新たな事業機会を見つける業界や企業も見られるようになりました。

ミーミルでは、各業界における新型コロナウイルスの直近での業績影響や、来期以降への影響、新たに生まれる事業領域や特に打撃が深刻な領域などについて、エキスパートの皆様のご見解をお伺いする緊急サーベイを実施いたしました。

今回は製薬、医療機器、医療サービスなどを包含したヘルスケア業界を対象に、当該領域に専門性を有するエキスパート6名の方に、ご見解をお伺いしました。

 

エキスパート紹介:

1: 某国立大学教授(専門は、機械学習、情報工学、及びヘルスケア)

2: 元富士フイルム富山化学勤務 研究十年、開発三年(アビガンにも関与)

3: 大手製薬企業勤務、グローバルサプライチェーン担当

4: 創薬系バイオベンチャー 事業開発部門ヘッド (医薬品候補化合物の導出を担当)

5: 高橋義仁、専修大学商学部 教授(専門は経営戦略論)

6: 真野俊樹、中央大学大学院戦略経営研究科教授、多摩大学大学院特任教授、医師(専門は医療経営・医療経済)

 

設問内容:

Question1: 新型コロナウイルスによってもたらされる、ヘルスケア業界での今期業績への影響をどうお考えですか?以下の5段階で評価してください。

強いマイナスインパクトがある(1点)<マイナスインパクトがある(2点)<影響はない(3点)<プラスインパクトがある(4点)<強いプラスインパクトがある(5点)

Question2: 新型コロナウイルスによってもたらされる、ヘルスケア業界での来期業績への影響をどうお考えですか?以下の5段階で評価してください。

強いマイナスインパクトがある(1点)<マイナスインパクトがある(2点)<影響はない(3点)<プラスインパクトがある(4点)<強いプラスインパクトがある(5点)

 

今期は遠隔医療の進展が期待できプラスへの期待も、マイナス評価は製造・開発への供給遅れ懸念から

 

今期:平均3.2点

 

今期の業績に対して、強いプラスインパクトがあると回答したエキスパートは1名、プラスのインパクトがあると回答したエキスパートは2名、マイナスのインパクトがあると回答したのは3名と、見解が分かれました。強いマイナスインパクトが生じる、または影響がないと回答したエキスパートはいませんでした。

今期の業績に総じてプラスのインパクトがもたらされるだろうと予想したエキスパートは、感染症領域や疫学領域への評価や認知・国民全体での意識の高まり、医療体制の限界が可視化されたことによる遠隔医療の進展や、医療業界の規制緩和への期待などを評価の背景として挙げています。

反対に、今期の業績にマイナスのインパクトがあると回答したエキスパートでは、製造拠点での感染拡大や供給遅れによって、製造の遅れや研究開発の遅れに対する懸念が生じること、国民に広がる医療機関への通院意思の冷え込みによってもたらされる外来軽症患者数の減少、またコロナウイルスによって医療現場の雇用に影響があった場合に、受診抑制が起きる可能性を考慮した結果の見解でした。

 

来期影響は現状ニュートラルな評価も多いが、市場の停滞懸念からマイナス評価も底堅く

 

来期:平均2.7点

 

来期の業績に関しては未だ不透明感が強いということもあり、今期よりも保守的な予想が多かったのが特徴的です。

プラスのインパクトがあると回答したのは1名のみで、影響がないと回答したのが2名、マイナスインパクトがあると回答したのが3名という結果でした。強いプラスインパクト、強いマイナスインパクトを予想するエキスパートはいませんでした。

来期業績にプラスのインパクトがあると回答したエキスパート(3)は、今期においてもプラスのインパクトがあると回答しており、「生産、供給の停滞にはあまり影響がなく、むしろ関連製品ニーズの高まりでトータルではプラス」という見解を示しています。

今期においてはプラスのインパクトがある、マイナスのインパクトがあるとそれぞれ回答していたエキスパート(2, 4)は来期では影響がないと判断しており、「短期的な変動はない」「生命に関わる疾患(癌など)はさほど影響を受けない」等の見解でした。

今期、強いプラスインパクトがあると回答したエキスパート(1)は来期についてはマイナスインパクトがあると予想しており、「市場が停滞することによる影響」をその理由に挙げています。今期に引き続きマイナスインパクトがあると回答したエキスパート(5)は、「需要が増加するマーケットと減退するマーケットの差し引きの結果」であるとの見解、同じく引き続きマイナスインパクトがあると回答したエキスパート(6)は背景を含め今期と情勢が大きく変わらないと見ています。

ヘルスケア業界において今後どのように影響が広がっていくか、引き続き注視していく必要がありそうです。

 

次回の調査業界は「金融」です。どうぞご期待ください。

 

ミーミルでは、各エキスパートの今期業績、来期業績への評価コメント全文をお読みいただけるホワイトペーパーをご用意しております。
ご関心のある方は以下よりダウンロードください。

※新型コロナウイルスによる影響:ホワイトペーパーダウンロードページ※

 

また上記の設問のほか、ヘルスケア業界において事業機会が生じる領域(製品)や、反対に打撃をうける領域(製品)、ヘルスヘア業界のエキスパートからみた、影響が大きいと思われる業界についても同一調査内でご見解をお伺いしています。

全設問に対するご回答をお読みいただくためには、弊社Expert Opinionサービスのご契約が必要です。

ご関心のある方はご説明資料をお送りいたしますので、以下よりお問い合わせください。

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